Pencile Print Trial 検証編

design,photo by emograph

お久しぶりです.
更新し続けるとはなかなか難しいものですね...

ということで先日,
有限会社コスモテックによる
印刷トライアルに参加させてもらいました.
参加デザイナーはemographGraphic57
そしてあちらべ.

日々,研究熱心な印刷会社であるコスモテックさんは
常識に囚われない新たな印刷表現を開拓するべく,
これまで幾度となく実験をしてきましたが
あちらべ初参戦の今回のトライアル項目は

鉛筆手書き風DM

これは文字通りオフセット印刷で
どこまで鉛筆の雰囲気を演出出来るかという目論見.

今回は特色シルバーと特色スミ(メジウム調整)で挑戦しています.
スミだけでは表現出来ない鉛筆の独特な光沢部分を
シルバーで補う事にしました.
印刷の順番はシルバーを刷ってからスミ載せという工程.

そして印刷する用紙はジェントル(ロック)を使用.
この理由としては鉛筆で紙に書いた時に擦ると
手や紙同士に黒鉛が付着する鉛筆の性質をそのまま再現しようと
ブロッキングを起こしやすいジェントルになりました.

<コスモテック青木さんコメント抜粋>
通常は印刷でのマイナス要素であり避けることを要求されるトラブル
『ブロッキング(印刷物同士が重なったり触れ合うことでインキが付着してしまう現象)』を
『あえてブロッキングさせる』ことにしても面白そう、
といった感じでマイナス要素をプラスへ変換させる試みにもトライしています。
紙選びのポイントは「手触り感」「インキの発色」
「銀刷りが乾き辛そうなもの(ブロッキングしやすい)」。
これらを踏まえて『ジェントル(ロック)』を選択しました。

ここからは作業工程です.

まずはデザインに取りかかる前に
コスモテックさんにスミの濃度調整したものや
スミインキとシルバーインキを併せたもの等を
数パターン試し刷りしてもらい
参加デザイナーの3人で検証することに.
それが下の画像.


画像ではまるっきり一緒に見えますね笑.
でも光沢が強かったりスミの濃度が色々混在していて
微妙にそれぞれ表情が違うんです.
検証時には,本物の鉛筆で書いたり光を当てたりと色々検証しましたが
FとHBと6Bはもちろん質感も濃さも違う訳で
鉛筆っぽく見せるのと鉛筆風として似せる事は
実際は違うのではないかと感じたり
人が記憶の中で漠然と感じている鉛筆っぽさは
表現として何を優先すべきなのかなど
検証作業が自分の中で思ったよりも難航しました.

というわけで,
デザイン編につづく

なお、今回の印刷トライアルで作成したサンプルは
コスモテックさんが今後行うキャンペーンで配布する予定です.
実際手に取って確認してみたい方は要チェックですよ.

有限会社コスモテック(ブログ)

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